ユーリオン wikipedia|無料辞書
ユーリオン(英:
EURion constellation)とは、
偽造防止技術の一つとして1996年以降に発行された各国の
紙幣等に見られる
模様である。
◆ 概要
発行元が複写を禁じる印刷物に対してこの模様を付加することで、複写禁止印刷物であることを
画像処理ソフトウェアやカラー
複写機が容易に検知できるようになり、偽造の防止に役立つものと考えられている。
ユーリオンの元となる偽造検出技術は、
日本の
オムロンが
1994年に設計・開発したものであり、同社が
特許権を有している。技術面の詳細は非公開であり、同社は各国の
印刷局やソフトウエア・複写機メーカーなどの特許利用者に限って公開している。
ユーリオンという名称そのものは
マルクス・クーン(Markus Kuhn)による造語である。
2002年の前半、クーンは
ゼロックス社製カラー複写機の紙幣複写防止機能について実験している時、この模様を発見した。通貨単位の
ユーロ(
EURO)と、模様が
オリオン座(O
rion constellation)によく似ていたことに因んでユーリオン(
EURion constellation)と命名されており、いわゆる
かばん語である。
「5つの小さな黄、緑または橙色の円形模様を最小単位として、これらが紙幣面の様々な方向へ繰り返し描かれる。これらは単なる5つの円であるが、複写機の処理を停止してカラーコピーを防止するには十分である」とクーンは説明している。後にアンドリュー・ステア(Andrew Steer)が「(ある円から)隣の円までの2乗距離が簡単な整数比で表せ、画像処理ソフトウェアがユーリオンを能率的に検出するための手がかりになっている」と指摘している。
ユーリオンの存在が最初に認知されたのは10
ユーロ紙幣であり、かつ同紙幣のユーリオンが最も有名である。
◆ ユーリオンの利用
複数の国において、
中央銀行が紙幣のデザインにユーリオンを採用している。
◇ 日本
先述のとおり、ユーリオンは日本で発明された技術である。紙幣(
日本銀行券)への採用は世界的に見ても比較的早く、
2000年発行のD二千円券に採用されている。
2004年発行のE券すべてにも採用され、
2007年に二千円を除くD券が発行停止となったため、現在発行されているすべての日本銀行券は、表裏両面にユーリオンが描かれている。
;E千円券:表面左、額面金額の地紋に描かれた
サクラ。裏面右下の地紋。
;E五千円券:表面中央の
透かし周辺地紋。裏面左上および右下の地紋。
;E一万円券:表面上部の地紋。裏面下部の地紋。
◇ 日本以外
◇ 一覧
2008年4月現在、ユーリオンが描かれている紙幣は下記のとおり。